2016年03月31日

護衛艦かが ロゴマークデザインについて

護衛艦かが ロゴマークデザインについて
海自さん、画像お借りします。


http://www.mod.go.jp/msdf/formal/special/kaga/index.html


Vショーの話も描きたいですが、締め切りせまるこちらの話を。


デザイナーの皆さんへおねがい・・・

「これどうやって刺繍せいっちゅうねん!!」

って感じのデザインを見るたびに、こういうのが採用されませんようにって思ったりします(笑)


「かが」のロゴマークについても、部隊側もパッチや識別帽にして運用することを想定していると思いますから、刺繍化することを考えてデザインすると採用されやすいと思います。その他部隊で募集がかかるマークすべてに言えることですが。

刺繍はイラレとは違います。
糸と生地で再現しますから、複雑なグラデーションも細い線も小さい文字も苦手です。
イラレの繊細さ勝負みたいのになっているのを見ると、デザインのことしか考えてないんだろうなって感じてしまいます。


以前バイトしていた時に「次工程はお客様」という言葉を習ったことがありますが、文字どおり次の人が仕事しやすく、使いやすくなるように仕事をしましょうという意味です。
デザインは絵の世界の話と思うかもしれませんが、いざ使おうとしたときに使いにくいロゴマークだと、何の意味もないと思います。
刺繍屋泣かせのマークだと、パッチや識別帽にしたときにイマイチだったり、コストがかかりすぎたり(公費の調達よりも隊員さんのお財布からってのが多いです)
そもそも刺繍化もできず使えないロゴになるってこともあるでしょう。


細かい話をすると、デザインによって耐久性とかメンテナンスのしやすさも変ります。
自衛隊の場合、しっかりアイロン掛けしてメンテしないといけないでしょう。

絵柄が偏っていると変形が生地に寄ってしまうので、全体的に波うち、アイロンをかけてもシワがとれないパッチになっていまいます。
これは技術的にある程度対策は取れますが、耐久性を落とすなどして対応しないといけません。


「いずも」のロゴは刺繍化するうえでも完璧なデザインでした。

護衛艦いずも エンブレムのパッチ試作


一度試作を作ったことがあり、刺繍屋的な考察をしたことがありますので、その時の記事はこちらをご覧ください。
http://sacomworks.militaryblog.jp/e553275.html

(なお、部隊への営業用で作ったものなので、一般販売は一切行っていません)


また、Vショーの記事は「めいどin沖縄」をご覧ください。


護衛艦かが ロゴマークデザインについて
http://luckycats.mizubasyou.com/







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Posted by sacom(モソの中身)  at 11:46 │技術情報